ブランクの塗装

ブランクの塗装方法にはブラシを使って塗る方法と、専用ゴムを使ったシゴキ塗り(余計な塗料をゴムで取り除く塗装)の方法があります。今回はシゴキ塗りをご紹介致します。

塗装前のブランクの研磨

ナイロン研磨布を使って、上下にスライドさせ研磨します。
これは塗装の載りを良くするために行います。ティップ側ブランクの研磨の際には研磨布をティップに引っ掛けブランクを折らないように十分注意が必要です。

研磨終了後、研磨の際に出た汚れをノンシモンをティッシュペーパー等に沁みこませて良く拭取ります。
このノンシモンは全塗装前の汚れ取りだけではなく、塗装後の組みたて時にブランクに付いた手油や、汚れ等も綺麗に落としてくれます。
ブランクの塗装

ブランクの塗装には、塗面強度、曲がりに強いウレタン塗料を使用します。
今回はブラックに塗装するため、ナガシマ カラーウレタン2:1(ブラック)を使用します。計量カップ(大)でA液(塗料材)2に対してB液(硬化材)1を加え良くかきまぜます。その後混ぜ合わせた塗料の粘度が上がるまで放置します。
※ブランク色を残す場合はスーパーウレタンクリアー、透き通った色付きのロッド(ウインストンやセージなどはこれです。)に仕上げるときはカラークリアー塗料を使用します。
PE製簡易型塗装器にシゴキ塗り用ゴムを取り付けます。

一昔前まで市販でシゴキ塗り用塗装器が販売されていましたが、現在製造中止になり、お持ちでない方はほとんどこれで塗装しているようです。この塗装器はポリエチレン製のボトルでホームセンター等で簡単に入手できます。キャップに約30φの穴をあけ、ボトル側を半分に切断し、塗料を入れられるようにします。そのボトルとキャップの間にシゴキゴムをはさみます。
ゴムの穴の計の選び方は、ブランク最小径より細い穴のゴムを選びます。ゴム穴が大きいと塗料がタレますので気を付けてください。
※ゴム穴の種類は、穴無し、1.0、1.5、2.0、3.0、4.0mmの6種類です。
ここからが本番です。続いてブランクを塗装しやすいように万力等に固定しますが、まずティップ側のブランクには写真のように、不用ブランクや、割り箸等で延長し、マスキングテープで固定し、万力等に固定します。バット側はブランクを痛めないようにマスキングテープ等で保護してから固定します。
塗装器をブランクの先端部からさしこみ一番下までもっていきます。塗装の最初の部分はムラが発生する可能性があるので、ティップ側なら継いだ不用ブランクや割り箸までゴムを持っていきます。バット側はグリップ等を取りつけて隠れる位置までゴムの部分を持っていき、先ほど作ったウレタン塗料を入れます。※塗料を寝かせた際にできた膜は取り除きます。
さて、塗装開始です。塗装器に入れた塗料をゴムに馴染ませ、上に向かって一気に引き上げて塗装します。途中で止めるとムラができますので、止めないようにして下さい。2回ぐらい塗るつもりで仕上げると綺麗に仕上ります。2PICEの場合は再度ゴムを代えて塗り上げます。
塗ったブランクは倒れない場所に建てかけて約半日〜1日乾燥させ完成です。
2度塗り、クリアー重ね塗りの場合は乾燥終了後、同じステップで塗ってください。




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